私の建築巡礼2 小山寺三重塔

山中に「毅然」と佇む三重塔を見る
この塔の存在を古書を購入して初めて知った
その文章を読み、出かけてみた
駐車場から寺に入り坂道を上り始まると
木々の間から塔が姿を現す
そしてすぐに塔の背面にたどり着く
1465年造営で、依頼者や棟梁の名前がはっきりしている三重塔である
一見してユニークなデザインに引付られる
すぐにわかるのは窓の菱格子だろう
そして細部を見ると当時流行していた禅宗の様式をあまり持たない
和様といってよい塔であることに気が付く
極めて限られたスタイルの中で、デザイナーがその個性を「上手く」発揮しているのも心地良い
明治24年に屋根が杮葺(こけらぶき)から銅葺に変わってしまったのはおしいが
全体のプロポーションも美しい

菱格子をはじめユニークなデザインだと思いませんか?
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名称:小山寺三重塔(富谷観音)
造営年:1465
所在地:茨城県桜川市冨谷2190
総高:21.5m
その他:無料駐車場有